その年の葡萄の出来や天候について色々と論議される新酒の時期がやってきました。
 確かに、天候が良いに越した事はない、というのは事実ですが、例えば2003年のヨーロッパは異常気象と言われるほどに暑かったようです。これは葡萄にとって良かったとされていますが、早熟した葡萄に合わせて収穫を早めた農家と、例年通りの時期に収穫した農家とでは雲泥の差が出ます。
 つまり、ハード面がどれほど良くても、それを活かすソフト面がしっかりしていなければなりません。
 天の恵みだけでも、人の努力だけでも、片落ちになってしまうのは、ワインだけに言える事ではないのかも知れません。