知っておくべきワイン用語・垂直試飲

知っておくべきワイン用語・垂直試飲

 趣味にも色々ありますが、その道には、その道ならではの楽しみ方が存在します。例えば野球では、解説者に文句を言うとか、ラジオ音声を聞きながらTV放映を見るとか、その類でしょうか。
 ワインも本道で言えば飲んで楽しむものですが、それにも一歩先の楽しみ方があります。

 【垂直試飲】 重要度 ★★★★★

 垂直試飲(バーチカル・テイスティング)とは、何年かの異なる生産年度の同じワインを飲み比べること。
 何年もの違う銘柄を集めるのは一苦労ですが、同じ銘柄の年度による違い、そして、熟成の進行度を比べて楽しめます。
 ここで注意してほしいのは、年度によって出来が違うため、そのワインが数年先、同様に熟成するとは限らない点です。一年若いヴィンテージの方が熟成しているケースも少なくありません。もちろん、傾向はうかがえますので、寝かせる期間の参考にもなります。




知っておくべきワイン用語・水平試飲

 筆者はどうにも算数が苦手だったせいか、計算、数字はもちろんのこと、図形にも軽い苦手意識が付きまとっています。おかげで今でも、水平と垂直の区別に戸惑う事があり、いったん漢字になおして「平らな方が水平」と確認することしばしば。

 【水平試飲】 重要度 ★★★★

 垂直試飲が異なる年代の同じワインを飲むのに対し、水平試飲(ホリゾンタル・テイスティング)は、同じテーマの違うワインを比べる飲み方のこと。
 垂直試飲の対義語にされることが多く、概ね同じ年代の異なるワインを飲むことを意味しますが、それだけではあまりにも大雑把なので、基本的に同じ生産地であるとか、同じ生産者、あるいは同じ葡萄品種というテーマを持たせた方が楽しみが広がります。
 もっとも、垂直試飲の場合も「醸造担当者が代がわり」「生産会社が売却されてしまった」なんて事はよくありますけれど。