雑誌などで、高得点を獲得し持て囃されているワインを飲んでみたけれど、とても美味しいとは思えなかった。そんな経験はありませんか?
 これは決して珍しい事ではなく、また、味覚に自信をなくす必要もないのです。
 評価されているワインを美味しく感じられなかった事には、いくつかの理由が考えられます。
 単純に、期待値が高すぎて失望しているだけかも知れませんし、体調が悪いのかも知れません。あるいは、評価が誇大であるとか、ワインの状態が悪い可能性だってあります。
 そしてもうひとつ、評価が、今現在の味そのものではなく、この先、何年かの時を経て、熟成した後に美味しくなるであろう事を予測しての評価が書き込まれている可能性もあるのです。
 雑誌の多くには評価の基準となる理念が記されていないため、混乱しがちですが、プロが高得点を付けたから、と言って、必ずしもそれが美味しい訳ではない事を、覚えておいた方が良いかも知れません。