この世の中には、何十万銘柄ものワインが存在している。
 それが毎年毎年生産され続け、刻一刻と味を変え、また、瓶ごとの個体差も少なからず存在する訳です。
 つまり人間がどれだけ頑張っても、ワインを極めることは絶対的に不可能。地域を相当に限定しても、極める事は、まず不可能と言えるでしょう。
 だからこそ、最初から「ワインを極めるんだ!」なんて肩肘を張らずに、力を抜いて見てはどうでしょうか。
 街を歩くだけで、沢山の人とすれ違います。きっと、その中に感性を共有できる人がいる事でしょう。けれど、知り合う事なく通り過ぎるだけかも知れません。
 それと同じように、出会うワインと、出会わないワインがある事を前提にして、まずは目の前のワインとお付き合いを始めてみてはいかがでしょうか。
 きっと、その経験が次のワインとの出会いに繋がる筈ですから。