知っておくべきワイン用語・プリムール
11月の第三木曜日。それは、日本に於けるワインにとってほぼ唯一と言えるイベント、ボージョレー・ヌーヴォーの解禁日です。
ボージョレー・ヌーヴォーに関しては過去に色々と書いていますのでそちらを参考にしていただくとして、今回はその類義語を紹介しましょう。
【プリムール】 重要度 ★★★
平たく言えば、これもワインの新酒を意味します。厳密に言えば「最新ヴィンテージ」、そして「先物」という意味。
ワインは、最初に全て出荷される訳ではなく、市場の評価から価格を変えつつ徐々に売り出されていきます。この一番最初の買い付けがプリムール。つまり、先物。
もちろんのこと、市場評価が高ければどんどんと値段が高騰する訳で、ワインが投機の対象にされるのはこの為です。無論その逆もありますので、まさに「先物」
とは言え、ワインを投機対象として扱っているのはごく限られた一部だけですので一般的には「新酒」という意味で捉えるのが正解かも知れませんね。
知っておくべきワイン用語・原価
あらゆる商品には「原価」が存在します。中には、高いにしろ安いにしろ「こんな原価なのか!」と驚かされる物も。
無論、「原価」には大きく分けて「売上原価」と「製造原価」が存在し、何処までが原価なのかを割り出すことは難しいと言えます。
例えば、市場で数万円するコンタクトレンズや香水は50円以下という驚く安さで製造されていますが、その研究開発費、広告費などを含めるとその金額は跳ね上がります。
【原価】 重要度 ★★★★★
では、ワインの場合はどうでしょう。基本的にワインは葡萄という農作物ですから、高級ワインであろうが安物であろうが、生産費用そのものはさほど高くありません。しかし、農作物はその品質を上げようとすると、人件費は嵩み、収量は下がります。
また、多くのワインは仲介業者を通すためその手数料。日本に輸入するための輸送費、関税、酒税。そして輸入商社の利益、販売店の利益が含まれますので、ことは単純ではありません。
現地で買えば数百円のワインが日本で数千円になるのも仕方のない事なのです。
特に今が旬とされるボージョレー・ヌーヴォーは船便ではなく航空便。価格の500円ほどがジェット燃料代という訳ですね。
ちなみに、1000円以下で飲めるペットボトルのヌーヴォーは、瓶代がペットボトル代に。重量と一度に運べる量が劇的に下がるため、あの価格で提供されているというカラクリです。