葡萄の樹は、苛め抜く事によりより良い葡萄を作ると言っても過言ではありません。
 ですが、春にかけてのしばらくの間だけは芽生えの季節。葡萄の樹にとってはしばしの安息期間と言えるでしょう。
 三月頃の揚水期、四月の萌芽。その枝に葡萄をつけるため、葡萄の樹は冬眠から目覚めます。
 しかし、それも束の間。五月になると芽かきの季節。一月の剪定と同じく、多すぎる芽を摘み取り、葡萄の品質や生産量を調節します。葡萄とっては二度目の苦難と言う訳ですね。
 生産量を落として品質を上げる、という地道な作業はまだ始まったばかりです。