バナナに食べ頃があるように、ワインには飲み頃があります。しかし、バナナと違って、外見からそのピークを判断する事はとても困難。
 そこでついついガイドブックに頼ってしまったり、飲み時を誤ったりするものです。
 実際、ワインの寿命が数十年ある中で、ピークは数年。そのタイミングを合わせるのは難しく、なかなか最高潮のワインに出会う事はないでしょう。
 ですが、出会ってしまったワインに対して、「飲み時ではなかった」と判断するのは早合点。 事実、そのワインが飲み時ではないにしても、落胆はして欲しくないのです。
 「○年前(後)に飲みたかった」という感想は、「これからピークを迎える」にしても、「既にピークを過ぎている」にしても、それはネガティヴな意味ではなく、ポジティヴにとらえ、ワインの持つポテンシャルを誉めて欲しいと思います。