■

　葡萄から作られるワイン。つまり、葡萄品種とワインの関係は切っても切れない縁と言えます。
　しかし、この葡萄品種は世界で実に１０万品種以上あると言われており、薔薇と同様に、常に同じ種を生まないという特性を持っています。
　Ａ品種から採取された種が、Ｂ品種になる事はしばしば。つまり、土地も違えば国も違う状態で育てられた葡萄品種は、同じ苗、同じ種から育てられても、別の品種になってしまう可能性を強く秘めているのです。
　学者が判断する「同じ品種」と、ワイン生産者が判断する「同じ品種」は、必ずしも一致せず、だからこそワインの個性が生まれているとも言えるでしょう。
　ラベルに書かれている葡萄品種は、必ずしも味を示してしている訳ではない事を、どうか、忘れないでください。