今回は、ワインとシチューの関係についてお話しします。
 関係、とは言っても、ワインとシチューの相性の話ではありません。2・3日、ゆっくり煮ると、シチューが美味しくなるなんて言いますよね。
 「弱火でコトコト」なんて、誰でも知っているフレーズですが、これを科学的に捉えてみましょう。
 強火だと焦げつくとか、味がしみないとか、色んな理由はありますが、注目して欲しいのは次の点です。
 強火で調理すると、味の成分が結合する際に分子が余計な足を出してしまい、色んな雑味をくっつけてしまうらしいのです。
 これが弱火になると、分子は必要な足だけしか出さないため、必要な成分としか結合しないため、まろやかに美味しくなる訳ですね。
 ワインにも同じ事が言えます。ワインを過酷な環境にさらせば味はすさんでしまいますし、安全な環境で、ゆっくりと時間を過ごさせてあげれば、より美味しくなるのです。