とかく、「通」という人種は嫌われがち。中でも顕著なのがジャズ通、クラシック通、ワイン通。
 知識や所持アイテムの顕示欲が大きな原因と言えますが、音楽に比べるとワイン通には嫌われないための抜け道があります。
 「好かれるワイン通」になる、簡単で確実な方法。それは、知識を披露する際に、現物のワインを用意すること。誰も、レア物を持っている自慢なんて聞きたくありませんが、レア物を飲ませてくれるなら話は別。
 もっとも、言うは易しで、高価かつ希少なワインを惜しみなく振る舞うのという行為は至難の業。
 痛い出費は免れませんが、逸品をご馳走してもらえるなら、あるいは自分なら聞きたくないだろう退屈な自慢話だって聞いてくれる事でしょう。
 「通」に限らず、鷹揚は好かれ、ケチは嫌われるのが世の中の常かも知れません。