ワインと言えば「葡萄酒」の事になりますが、広義で言えば「果実酒」の事。正確に言うと、果実の醸造酒です。
 アルコール度数が高く、保存に向く蒸留酒と違い、醸造酒は傷みやすいのが欠点。特に果実となると尚更です。
 ところで、ワインはよく「熟成する」とか「劣化する」などと言われますが、劣化と熟成に大きな違いはありません。
 ゆっくり緩やかに、バランスよく行われるのが熟成。急激に行われ、バランスを崩してしまうのが劣化。つまり、飲む人間にとって「美味しいのが熟成」で、「美味しくなければ劣化」になります。
 これは、果実に例えるとわかりやすいでしょう。果物の多くは冷暗所で寝かせれば甘くなります。これが熟成に該当する訳ですね。
 また、果実を物にぶつけたりすると、その部分から腐っていきます。これが劣化。
 ただ、日数単位で熟成するフルーツと違って、ワインは年単位。少し気の長い人でないと、付き合いは難しいかも知れませんね。