世の中にワインの愛好者は数多くいますが、その愛好者を大分すると、「ワインを飲む人」と「ワインを集める人」の2種類になります。
 ワイン本来の目的は、飲むこと。本分を果たすためには、是非とも飲んで頂きたい。それこそがワインの楽しみであると筆者は考えますが、かと言って、「ワインを集めること」を否定は出来ません。
 本だって、読まれてこそ。切手だって、送られてこそ。
 しかし、「積ん読」と言う言葉が生まれるように、積んでおく満足感、コレクトする楽しみは、少なからず誰しもが持っている悦びなのでしょう。
 切手など、もはや送るために貼るものではなく、コレクトさせるために作られているケースも少なくありません。
 近頃のワインだって、ラベルに工夫してみたり、生産本数を減らしてレア感を打ち出したりしています。
 生産者側や販売者側が「集めるためのワイン」を作っている以上、ワインのコレクトを否定することは出来ません。
 ただ、切手や本と違って、ワインには寿命があります。
 最終的に、コレクトしたワインを飲むか否か。それが問題です。