■

　世の中には星の数ほどのワインがあり、あなたにとって、どんなワインがおいしいと感じられるのかはわかりません。
　ですが、より多くの人が、より好印象を持つであろうワインの予測は可能です。
　それと言うのも、ワインを試飲する際、基本的には複数、それも数十という銘柄の中から、良いものを選び出す事になる訳ですね。
　この場合、一言で言うとインパクトの強いワインが選ばれがちになってしまうのです。
　よく、料理番組などでも、一口食べた瞬間に「おいしい！」とコメントしていますが、こういった料理の場合、最初と、一皿を食べ終わったときの印象は違ってきます。
　ワインの試飲もこれと同じで、１本を飲み終わった時に「おいしい」と思えるワインと、一口飲んだときにおいしいワインは別になってしまいます。
　しかし、ワインメーカーの多くは「売れて欲しい」わけですから、当然のこと、インパクトの強いワインを造ろうとしてしまいます。
　ですからどうか、最初の一口の印象に惑わされたり、あるいは、インパクトで選ばれたワインに惑わされないように気をつけて欲しいと思う次第です。
　もちろん、インパクトの強いワインが悪いわけではなく、これらはグラス売りに適している、と言えます。