時折、ワインに興味を持った人から、ワインに携わる仕事に就きたい、という話を聴くことがあります。
 しかし、ここで少し考えてみてほしいのです。
 筆者はこの世界にいますので、業界の人間が増えること自体については嬉しい限り。ですが、同時に業界の裏側を知る者としては、「待った」を欠けたいのも事実。
 まず、これは飲食業・サービス業種全般に言える事ですが、その給料はとても高いものではありません。
 無論、ワインに携われる事は楽しい事ですが、それ以上に「趣味を仕事にする」という事は、ある程度ドライに割り切らなければならない、という事でもあります。
 「業界の実態を知って嫌になった」という声も少なくありません。どの業界でも言える事ですが、ワインの世界は見た目ほど華やかではない、という事だけ、肝に銘じておいて欲しいのです。