ワインと言うと、どうしても話題に上がりやすいのが料理との相性。
 実際、お酒と料理を合わせる楽しみはワインに限りません。
 しかし、どうでしょう。赤ワインの完成度が高い物になればなるほど、合わせられる料理は少なくなってしまいます。
 色々なシェフらにも訊ねてみましたが、返ってくる答は似ていて、合わせて問題ないのはパン、チーズ、バターやクリームなどの脂肪、肉や野菜の赤ワイン煮込み、甘辛く煮た料理、甘みの強い食べ物など・・・。他の食品はどちらかを殺したり相殺したりしかねません。
 料理との相性が口うるさく言われる赤ワインですが、その複雑性や繊細さなどから、完成度が高ければ高くなるほど、他の食べ物を寄せ付けなくなってしまう孤独な飲み物だと言えるかも知れませんね。