漫画や映画などに出てくる天才ソムリエは、持って生まれた天才的な舌と鼻でワインの銘柄をズバリ言い当てます。
 ワイン好きにはあこがれのシチュエーションでしょう。しかし、これは果たして本当に可能な事なのでしょうか。
 味覚と嗅覚は、ワインの銘柄を言い当てるために重要な器官ではあります。しかしその他に、見た目である視覚や、情報という聴覚も働いていますし、あるいは、記憶や経験、感情までが影響してくる。
 となると、絶対的な味覚だけでなく、体調や感情に惑わされない精神力も必要になります。
 つまるところ、舌と鼻は重要な情報を運んでは来ますが、それだけで100%にはなりません。情報は集め、最終的な判断を下す器官は、「脳」をおいて他にないという事ですね。
 舌と鼻に自信は持つべきですが、過信してしまう事にも要注意。