よく言われるように、ワインは年を経るごとに熟成します。しかし、ワインの熟成は永遠に続くものではなく、人と同じように歳を重ね、成長し、いずれピークを迎えた後は、次第に枯れていく事を避けられません。
 また、ワインは抜栓すると「開花する」(香や味が良くなる)と言われますが、これは擬似的・強制的にワインを経年熟成させている訳ですから、一気に花開いてくれる一方、すぐに枯れて傷んでしまう。いわば、経年劣化にあたります。ゆえに、ワインは「抜栓したら、すぐ飲め」と言われる訳ですね。
 何年も待たされたり、すぐに飲まなければならなかったりする訳ですから、ワインとは何ともややこしい飲み物かも知れません。