一般的な言葉としても使いますが、ワイン用語としては若干だけ違う意味を含む。そんな言葉があるので、時折使い方がややこしくなったりします。


 【アロマ】 重要度 ★★★★


 化粧品やお香でも使われるアロマという言葉。そのまま「香り」を意味します。率直に使っても問題はありませんが、ワイン用語としては「ワイン全体の香り」を指します。
 また、中でも「ぶどうの(品種そのものの)香り」や「ワインの若さ」が占める割合が多く、「アロマが強い」という場合は、イコール「香りが強い」ではなくなるので注意が必要。とは言え、会話の中ではさほど違和感がないので憶えていなくても問題がなかったりもする点が微妙です。
 細かく言うと、第1アロマがこれにあたり、酵母や乳酸菌が生成する香りを第2アロマと呼びます。似た言葉に、ブーケ、フレーヴァーなどがあるので使い分ければ、「通」を装えるかも知れません。





知っておくべきワイン用語・ブーケ

 専門用語の中には、本当に分ける必要があるのか? とか、その違いを明確に出来る人は存在するのか? などと疑問に思える類義語が存在します。科学的な見地で見ると違うのでしょうが、素人にはその違いを判断する事は難しいと言えます。今回紹介するのは、そんな言葉。


 【ブーケ】 重要度 ★★★★


 ワインの香りを示す言葉は本当に沢山あり、代表的な所(しかも香り全体を意味する)だけでも、アロマ、ブーケ、フレーヴァーなど。
 今回はブーケの説明です。
 語源はフランス語の「花束」のブーケから。ブーケは、ワインの熟成によって生まれた香りを指し示し、ぶどう品種そのものの香り(第1アロマ)と、醗酵によって生まれた香り(第2アロマ)に対し、第3アロマとも呼ばれます。わかりやすい日本語としては熟成香。
 ワインに携わる人間は数多くいますが、この1から3までのアロマを、言葉ではなく香りで明確に分類できる人間は何割いるのか、そして、それを言葉で説明できるのか、いささか疑問です。筆者も分類できなくはないのですが、正直に言って明確な線引きは出来ませんし、その違いを言葉に逆転換は出来ません。