知っておくべきワイン用語・モノポール
重要な言葉だけれど、使う場所は以外に限られる、そんな言葉は意外に少なくありません。今回紹介するのは、そんなワイン用語です。
【モノポール】 重要度 ★★★
平たく言えば、独占を意味するフランス語です。独占、専売。つまり、ゲームで有名なモノポリーの事ですね。
ワイン用語では単独所有畑という事になります。
使われるのは、主にブルゴーニュ地方。その名前の葡萄畑を、一つの会社が単独で所有し、販売しているケースがそれに当たります。高級・高額で知られる、ロマネ・コンティやラ・ターシュなどが、ロマネ・コンティ社のモノポールという事になります。
しかし、この言葉は有名なわりに、ごく一部のブルゴーニュ・ワインやシャンパーニュに対してしか使われないため、使用頻度は多くありません。
そういった意味では、使われ方まで独占していると言えなくもないのですが・・・。
知っておくべきワイン用語・ブショネ
言葉の持つ、意味と本質が取り違えられて普及してしまう、そんな言葉も少なくありません。本来は再構成を意味するリストラクチャーが、企業再生に伴う大量の人員整理 → 解雇処分 というケースです。今回の言葉はそれに当たるでしょうか。
【ブショネ】 ★★★★
コルクのカビがワインを浸食する現象の事ですが、どうにも言葉のみが独り歩きした感があり、「傷んだワイン=ブショネ」と取り違えられている気がします。
近年、科学の力により原因は判明しつつありますが、それまでは一定の割合で存在してしまう避けがたい不良品とされていました。
どうやら、コルク栓の洗浄不足と、洗浄液の洗浄不足が主な原因のようですが、「この現象により傷んだワイン」をブショネと呼ぶのであり、熱劣化や経年劣化により傷んだワインはブショネではありません。
もっとも、後者のような人因による劣化を認めるのは悔しいから、ブショネの所為(これも人因と言えますが)にしてしまえ、という心理が働いたり、せっかく覚えた言葉だし、使いたいという気持ちもあったりするのでしょうが・・・。